映画『RYUJI 竜二』10月30日公開|43年ぶりリメイクで柳楽優弥が主演、水田伸生監督「日本の宝」「青春映画でもある」と狙いを語る

雨上がりの夜の路地のイメージ 映画
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雨上がりの夜の路地のイメージ

1983年に公開され、“伝説のヤクザ映画”として語り継がれてきた『竜二』が、43年ぶりに『RYUJI 竜二』としてリメイクされます。主演は柳楽優弥さん、公開は2026年10月30日(金)です。

コンプライアンスが重視される今の時代に、なぜヤクザ映画なのか。メガホンを取った日本テレビ出身の水田伸生監督がデイリー新潮のインタビューで語った狙いが話題になっています。監督は柳楽さんを「日本の宝」と評し、本作を「青春映画でもある」と表現しました。オリジナル版との違いやキャストとあわせて、見どころを整理します。

映画『RYUJI 竜二』作品情報

  • タイトル:『RYUJI 竜二』
  • 公開日:2026年10月30日(金)全国公開
  • 監督:水田伸生
  • 原作:1983年公開の映画『竜二』(金子正次 脚本・主演、川島透 監督)
  • 配給:カルチュア・パブリッシャーズ
  • 舞台:1984年〜1990年ごろの新宿・歌舞伎町
  • キャッチコピー:「楽じゃねえなぁ。」

主なキャスト

役名 キャスト
花城竜二 柳楽優弥
まり子(竜二の妻) 川栄李奈
直(舎弟) 萩原利久
ひろし(舎弟) JUNON(BE:FIRST)
カズ(兄弟分) 三宅健

このほか、千原ジュニアさん、伊藤英明さんらも出演します。

(出典:オリコンニュース、シネマトゥデイ)

あらすじ|カタギになった竜二が、過去に引き戻されていく

腕っぷしが強く情に厚いことから、新宿・歌舞伎町で一目置かれるヤクザの竜二。まり子という女性と出会い、息子が生まれたことで、ヤクザの世界から足を洗い、酒屋の配達員として働き始めます。

妻子との穏やかな暮らしを守るため、慣れないカタギの世界で懸命に生きる竜二。しかし、薬物に溺れた兄弟分のカズ、舎弟の直とひろしとの再会をきっかけに、ヤクザの世界へと引き戻されていく――という物語です。

オリジナル版『竜二』(1983年)とは?

リメイクの重みを知るには、オリジナル版の背景を知っておくのがいちばんです。

  • 公開:1983年10月29日
  • 脚本・主演:金子正次さん(無名に近い存在だった)
  • 監督:川島透さん
  • 主題歌:萩原健一さん「ララバイ」
  • 特徴:派手な抗争ではなく、生活の匂いがする等身大のヤクザを描いた

公開初日から劇場は満席となり、竜二の不器用な優しさや男の哀しみが、女性客の心もつかみました。ところが、主演の金子さんは公開から8日後に33歳の若さで亡くなります。水田監督は、金子さんは撮影の段階で自身のがんの発症が分かっていたはずだ、と語っています。命を懸けて残した遺作として、作品は伝説となりました。

水田監督も、当時のヤクザ映画は実録路線が中心で、『竜二』はそれに対するアンチテーゼだったと説明。「ヤクザだって、いつも切った張ったをしているわけではない。思い悩むこともある」と語っています。

(出典:デイリー新潮(Yahoo!ニュース)、Wikipedia「竜二 (映画)」)

昭和のアパートの和室のイメージ

なぜ柳楽優弥さんなのか?監督が語る起用理由

水田監督は、リメイクの難しさを率直に語っています。作品が支持されているほどリスクは高く、しかも金子さんは命懸けで撮影に臨んだ人。「竜二役をやる難しさは並大抵ではない。任せられる人の選択肢が少ない」。

それでも、企画が立ち上がった7年前の段階で「柳楽さんしかいない」と考えたそうです。理由として挙げたのは、監督が日本テレビ時代に手がけたドラマ『ゆとりですがなにか』(2016年)での経験でした。

  • 普段はニコニコしていて穏やか
  • 撮影になると、必要に応じて助走もなく“ボーン”と爆発できる
  • 「物凄いマグマを持っている人だ」と感じた

本作でも、竜二が刺青を見せる場面で柳楽さんの中のスイッチが入り、迫力が大きく変わるそうです。監督は効果を最大にするため、刺青のシーンはあえて絞ったとも明かしています。

さらに監督は、柳楽さんを「世界に出て行ける人」「すでに日本の宝」と表現。14歳で映画『誰も知らない』(2004年)によりカンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞を受賞した後、俳優の仕事から一時離れ、アルバイトや語学留学を経験した時期があったことにも触れ、「いろいろと経験し、考えたことが、俳優としての血肉になっているのでしょう」と語りました。

伝説の役を引き継ぐリスクを承知のうえで出演を快諾し、途中で「やっぱり辞める」とは言わなかった柳楽さん。監督は「相当の覚悟があったはず」と、その姿勢をたたえています。

川栄李奈さんは「感受性の塊」

竜二の妻・まり子を演じるのは川栄李奈さん。水田監督は川栄さんを「感受性の塊」と評しました。演技のキャリアは15年以上ありながら、俳優教育を受けたことがなく独学でここまで来たことを「大したもの」と称賛しています。

印象的なのは、監督が最初に会ったときに伝えたという弱点の話です。アイドル出身のため、セリフを言うときの呼吸が歌うときと同じになり、口で息を吸ってしまうことがあった。それを伝えると、次に会ったときには完璧に修正していたそうです。

柳楽さんと川栄さんは共演歴があり、柳楽さんは川栄さんを信頼している様子だったとのこと。狭いアパートの一室で2人が暮らし始める場面の“呼吸の合い方”も、見どころになりそうです。

オリジナル版との違い|「逃げない竜二」と「涙を流すまり子」

本作は金子さんの映画をリスペクトしつつも、大胆に変えた部分があります。インタビューで語られた主な違いをまとめます。

ポイント オリジナル版(1983年) 『RYUJI 竜二』(2026年)
子ども 娘 息子
竜二の選択 家族と弟分の間で決められず、現状から目を背ける 逃げずに葛藤する
弟分との関係 はっきり言葉にしない 最初の時点で、まり子に直とひろしを「俺の家族だ」と紹介
まり子像 永島暎子さんが演じ、強く、泣かない 川栄李奈さんが演じ、涙を流す
時代の色 当時の歌舞伎町の空気が色濃い 歌舞伎町の色が強すぎるシーンは極力落とした

(出典:デイリー新潮(Yahoo!ニュース))

カウンターに置かれたロックグラスのイメージ

「青春映画でもある」|コンプラ時代のヤクザ映画の答え

水田監督が繰り返し強調したのが、「RYUJI 竜二」は青春映画でもあるという点です。

竜二は荒んだ子ども時代を送り、「親とキャッチボールをしたことがない」とつぶやく人物。まり子も東京に出てきたものの良いことがなく、死まで考えたことがある。そんな2人が出会い、ささやかな幸せを手にする姿が描かれます。監督は「ドラマは恵まれた若い時期を送る人ばかり描きがちですが、現実はそうじゃない」と話しています。

恵まれない生い立ちの竜二、直、ひろしの3人は、歌舞伎町で出会い、助け合って生きてきた“疑似家族”。その関係性を伝えるため、オリジナル版にはなかったセリフも加えたそうです。監督は「3人の関係がボーイズラブに見えてしまうかもしれないが、それでも構わない」とまで語っています。

ルミの考察|43年後に『竜二』を撮る意味

ここからは私の個人的な感想です。

「ヤクザ映画のリメイク」と聞くと、今の時代に合うのかなと少し身構えてしまいました。でも監督の話を読むと、本作が描きたいのは暴力ではなく、居場所を探す若者たちの不器用な生き方なのだと分かります。

特に、オリジナル版の竜二が「決められずに目を背けた」のに対し、柳楽さんの竜二は「逃げずに葛藤する」という変更は、43年後に撮り直す意味そのもののように感じました。同じ物語でも、時代が変われば主人公に求められる強さも変わる。そこに新しい『竜二』の存在理由がありそうです。

オリジナル版を知る世代も、柳楽さんやJUNONさんをきっかけに観る世代も、それぞれ違う楽しみ方ができる作品になりそうですね。予習としてオリジナル版を観ておくのもおすすめです。

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公開前に1983年のオリジナル版『竜二』を観ておきたい方はこちら。DVDなどをチェックできます。

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まとめ

1983年の伝説的映画『竜二』のリメイク『RYUJI 竜二』が、10月30日に全国公開されます。主演の柳楽優弥さんを、水田伸生監督は「日本の宝」と評価。オリジナル版の骨格を受け継ぎながら、「逃げない竜二」「涙を流すまり子」など新しい解釈を加え、コンプライアンスの時代に“青春映画”としてのヤクザ映画に挑んだ作品です。

よくある質問

映画『RYUJI 竜二』の公開日はいつですか?

2026年10月30日(金)に全国公開されます。

主演は誰ですか?

柳楽優弥さんが主人公の花城竜二を演じます。妻・まり子役は川栄李奈さん、舎弟の直役は萩原利久さん、ひろし役はBE:FIRSTのJUNONさんです。

オリジナル版はどんな作品ですか?

1983年公開の映画『竜二』で、金子正次さんが脚本と主演を務め、川島透さんが監督しました。生活感のある等身大のヤクザを描いて大ヒットしましたが、金子さんは公開から8日後に33歳で亡くなり、伝説的な作品となりました。

監督は誰ですか?

日本テレビ出身の水田伸生監督です。ドラマ『ゆとりですがなにか』などを手がけてきました。

オリジナル版との違いは?

子どもが娘から息子に変わったほか、家族と弟分の間で竜二が「逃げずに葛藤する」点、まり子が涙を流す点などが大きな違いです。監督は本作を「青春映画でもある」と語っています。

舞台はいつの時代ですか?

1984年から1990年ごろの新宿・歌舞伎町が舞台です。

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