元フジテレビアナウンサーの渡邊渚さん(29)が、自身への誹謗中傷に対して法的措置を取っていることを公表しました。
発表は2026年9月2日、自身のInstagramでのこと。発信者情報開示請求を含む対応をすでに進めていると明かしています。
本人だけでなく、仕事の関係者にまで暴言や脅迫が及んでいたという点が、今回の告白のいちばん重い部分でした。

渡邊渚さんは何を公表したのか
投稿の核心部分を、そのまま引用します。
「存在しない事実を作り、貶める行為は許せません。悪質な虚偽情報の投稿や拡散、名誉・信用を毀損する内容、その他権利を侵害する行為については、記録・保存を行い、必要に応じて発信者情報開示請求をはじめ、法的措置を行なっています」(出典:東京スポーツ)
ここ、読み飛ばしてほしくない言い回しがあるんです。
「行なっています」——現在進行形なんですよね。
「今後は検討します」でも「取る可能性があります」でもない。すでに動いている、という報告です。
そして「記録・保存を行い」という一文。これはスクリーンショットや魚拓をすでに取り終えているという宣言でもあります。
削除して逃げても、証拠は残っている。やんわりした言い方に見えて、実はかなり具体的な警告だと私は読みました。
被害は本人だけではなかった
今回とくに注目されたのが、被害の広がりです。
報道によれば、虚偽情報の拡散だけでなく、仕事の関係者に対する暴言や脅迫、業務妨害にあたる行為もあったとされています。
これ、性質がまったく違う話なんですよ。
本人への中傷は、まだ「本人が我慢すれば」という(本来あってはならない)逃げ道がある。でも関係者への攻撃は、その人の仕事そのものを壊しにいく行為です。
一緒に仕事をしてくれる人が、渡邊さんと組んだせいで嫌がらせを受ける。それが続けば、周囲は自然と距離を置かざるを得なくなります。
実質的に、その人から仕事を奪うということ。だから業務妨害という言葉が出てくるんですね。
私はここが今回いちばん深刻な部分だと思っています。

ここまでの経緯——療養、退社、そしてPTSDの公表
「なぜこの人がここまで攻撃されるの?」と感じた方のために、経緯を整理します。
- 2023年……体調不良により、フジテレビの出演番組を降板し療養に入る
- 2024年8月末……フジテレビを退社
- その後……局アナ時代にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を患っていたことを公表
- 現在……フリーとして、モデル・執筆・イベント出演などの活動を継続
体調を崩し、局を離れ、自分の状態を自分の言葉で公表した。そこから活動を再開した——これが大枠の流れです。
そして、こうした経緯を持つ人の周囲には、「本当の理由は別にあるはずだ」と勝手な物語を作りたがる人が必ず現れます。
渡邊さんが言う「存在しない事実を作り」というのは、まさにそこを指しているのでしょう。
「発信者情報開示請求」って、実際どういう手続き?
ニュースでよく聞く言葉ですが、中身をご存じない方も多いと思うので簡単に。
ざっくり言うと、匿名アカウントの中の人を特定するための手続きです。
大まかな流れはこうなります。
- 投稿を記録・保存する(これが最重要。消される前に確保する)
- SNS運営会社に対し、投稿者のIPアドレスなどの開示を求める
- そのIPをもとに、接続プロバイダに契約者情報の開示を求める
- 特定できたら、損害賠償請求や刑事告訴へ進む
2022年10月からは裁判所での「発信者情報開示命令」という新しい制度も始まり、以前より手続きがまとめやすくなりました。
とはいえ、時間もお金もかかります。それでもやる、という判断は「もう我慢しない」という意思表示にほかなりません。
ちなみに、ここ数年は侮辱罪の法定刑も引き上げられています(2022年に厳罰化)。「匿名だからバレない」「軽い冗談で済む」という感覚は、法律の側からとっくに否定されているんですね。

世間の反応は?
この発表を受けたSNSの反応は、かなりはっきり支持に傾いていました。
「よく言った」「泣き寝入りしないでほしい」「関係者まで狙われるのは異常」といった声が多数。
一方で、「有名人はある程度我慢すべき」という古い感覚の書き込みも一定数見られました。
私はこの手の意見に、いつもモヤモヤします。
批評と中傷は違いますよね。作品や仕事ぶりへの評価は自由で、それがあるから表現は磨かれる。
でも、「存在しない事実」を作って人格を攻撃するのは、批評ではなく単なる加害です。ここは混ぜてはいけない線引きだと思います。
考察:この一件が持つ、思ったより大きな意味
ここからは私見です。
今回の公表には、3つの意味があると考えています。
ひとつめは、抑止としての効果。
「もう記録は取ってある」と公言された時点で、書く側の計算が変わります。実際に何件開示されるかより、「この人には手を出すとまずい」と思わせること自体が目的の半分でしょう。
ふたつめは、周囲を守るという側面。
本人だけの問題なら、我慢する選択肢もあったかもしれません。でも関係者に被害が及んだ以上、動かないという選択は「一緒に働いてくれる人を見捨てること」になってしまう。
この順番で決断が固まったのだとしたら、私はとても筋が通っていると感じます。
みっつめは、フリーランスの発信者にとっての前例という意味。
組織に所属していれば、法務部が動いてくれることもあります。でもフリーになった瞬間、その盾はなくなる。
それでも個人として法的措置を取り、しかもそれを公表した。同じ立場の人にとって、これは実務的なお手本になります。
今後の見通しとしては、実際の開示や訴訟の進展が逐一報じられることは少ないでしょう。この種の手続きは水面下で進み、和解や賠償で静かに終わることが多いからです。
ただ、私が個人的に願うのは、「攻撃が止まった」という結果のほうです。誰が特定されたかより、彼女が安心して仕事を続けられるようになることのほうが、ずっと大事ですから。
そしてもうひとつ。この件は「見ている側にもできることがある」という話でもあります。
怪しい情報を拡散しない。真偽不明の話に乗らない。それだけで加害の連鎖は細くなります。拡散も、法的には投稿と同じく責任を問われうる行為ですからね。
まとめ
元フジテレビアナウンサーの渡邊渚さんが2026年9月2日、Instagramで自身への誹謗中傷に対する法的措置を公表しました。「存在しない事実を作り、貶める行為は許せません」として、記録・保存のうえ発信者情報開示請求などを進めていると明かしています。
被害は本人への中傷にとどまらず、仕事の関係者への暴言・脅迫、業務妨害にあたる行為にも及んでいたと報じられました。
渡邊さんは2023年に体調不良で番組を降板して療養に入り、2024年8月末にフジテレビを退社。その後、局アナ時代にPTSDを患っていたことを公表しています。
批評と中傷は別物です。「投稿する前にもう一度考える」——今回いちばん広く共有されるべきなのは、この一点だと思います。
よくある質問
渡邊渚さんはいつ法的措置を公表したのですか?
2026年9月2日、自身のInstagramで公表しました。悪質な虚偽情報の投稿や拡散、名誉・信用を毀損する内容について記録・保存を行い、必要に応じて発信者情報開示請求をはじめとする法的措置を「行なっています」と現在進行形で説明しています。
被害は渡邊渚さん本人だけですか?
いいえ。報道によれば、本人への誹謗中傷に加えて、仕事の関係者に対する暴言や脅迫、業務妨害にあたる行為もあったとされています。本人だけでなく周囲にまで被害が及んでいた点が、今回の公表で特に注目されました。
発信者情報開示請求とはどんな手続きですか?
匿名で投稿した人物を特定するための法的手続きです。投稿を記録・保存したうえで、SNS運営会社にIPアドレス等の開示を求め、続いて接続プロバイダに契約者情報の開示を求めます。特定できれば損害賠償請求や刑事告訴に進めます。2022年10月からは裁判所の「発信者情報開示命令」制度も始まり、手続きが整理されています。



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