
俳優の綾瀬はるかさん(41)が10月2日、主演映画『ファーストボイス』の初日舞台あいさつに登壇し、おなじみの“天然発言”で会場を沸かせました。役のモデルになった弁護士に会いに行った話をしている途中、「監督も一緒に…」と言いかけて、実は1人だったことに気づくというひと幕。作品のテーマや、着想の元になった日本初のハラスメント裁判についても、私なりにまとめてみました。
綾瀬はるかさんの天然発言|舞台あいさつで何があった?
舞台あいさつは10月2日、東京・丸の内ピカデリーで行われました。登壇したのは綾瀬さんのほか、ファーストサマーウイカさん、松本穂香さん、水川かたまりさん(空気階段)、鈴鹿央士さん、前田哲監督です。
綾瀬さんは先日、福岡を訪れて、自分が演じた弁護士のモデルとなった2人の女性弁護士に会ってきたそうです。「どうして弁護士になられたのかとか、今の差別に対してどう思いますかとか、いろんなお話を聞かせていただいたんですけど…本当にかっこよくて」と話したあと、こう続けました。
「監督も一緒に。あ、監督はいなかったか。監督はいなかったです。すみません(笑)。1人でした(笑)」(モデルプレスより)
前田監督は「僕は前に会ってます」と苦笑い。綾瀬さんの照れ笑いに、壇上の共演者も客席も笑いに包まれたそうです。シネマトゥデイは「場内は騒然」、オリコンは「会場は和やかな雰囲気に」と伝えていて、真面目な話から一気に空気がほどけた様子が目に浮かびますね。
モデルの弁護士に会った感想「あんな先生が近くにいたら」
天然発言で笑いを誘いつつも、綾瀬さんが語った中身はとても真剣でした。
モデルプレスによると、映画の朝日道子は2人の弁護士を1人のキャラクターにまとめた人物なのだそう。実際の先生方にも3人のお子さんがいて、大変な中で弁護活動をされていたこと、「自分たちが女性だからっていう風に育ってきてない」と話していたことも明かしています。
そして「先生たちも、この作品を見て大変喜んでくださったので、映画化できてよかった」「あんな先生が近くにいたら、どれほど心強いんだろう」「優しくてあったかくて強くて、本当にかっこいい先生でした」と、出会いの感動を語っていました。
天然エピソードばかりが話題になりがちですが、私はむしろ、綾瀬さんがわざわざ福岡まで足を運んで話を聞いていたことに、この役への本気度を感じました。

映画『ファーストボイス』はどんな話?
『ファーストボイス』は、日本で初めてのハラスメント裁判に挑んだ弁護士たちの実話に着想を得たフィクションです(シネマトゥデイより)。
- 朝日道子(綾瀬はるかさん):お金にならない案件ばかり引き受けてしまう、お人よしの弁護士
- 上原恵(ファーストサマーウイカさん):職場で理不尽な嫌がらせを受け、仕事も奪われた女性。会社と上司を相手に訴訟を起こしたいと道子に相談する
- 澤口裕人(水川かたまりさん):恵が勤めていた出版社の、担当雑誌の編集長
監督は前田哲さん。女性は結婚までの“腰掛け”として働く存在だと思われていた時代に、前例のない裁判に挑む姿が描かれます。モデルプレスでは「痛快リーガルエンターテインメント」と紹介されていて、重いテーマを扱いながらも、見終わったあとに前を向ける作品のようです。
悪役を演じた水川かたまりさんは、舞台あいさつの冒頭で「まず皆さん、申し訳ございませんでした(笑)」と謝罪。「僕はすごく優しい人間で」と弁明して笑いを取っていました。それだけ憎まれ役を全力で演じたということですね。
着想の元|1989年の「日本初のセクハラ裁判」とは
映画の着想の元になったのは、1989年に福岡で起こされた裁判です。日本経済新聞などによると、出版社で働いていた女性が、男性編集長から性的なうわさを繰り返し広められ、上層部に訴えたところ退職を迫られました。女性は1989年に福岡地裁へ提訴します。
そして1992年4月16日、福岡地裁は元上司の行為を不法行為と認め、会社の使用者責任も認めて原告が全面勝訴。セクシュアル・ハラスメントの違法性を問う日本初の裁判として、大きな意味を持つ判決になりました。この裁判をきっかけに、それまで日本ではあまり知られていなかった「セクハラ」という言葉が広まり、流行語にもなっています。
綾瀬さんが会った2人の女性弁護士は、この裁判で原告側の代理人を務めた方々です(日刊スポーツより)。30年以上前、まだ言葉すらなかった問題に法廷で向き合った人たちだと思うと、「かっこいい」という綾瀬さんの言葉にも深くうなずけます。
綾瀬はるかさんが作品に込めたメッセージ
綾瀬さんは、作品を見た人から「世界を変えようとした最初の勇気に胸が熱くなる作品だ」といった感想が寄せられていることを聞き、「恵さんの第一歩が、朝日先生自身もそうですけど、世の中を変えていくという、その一人の勇気が伝わったのかなと思うと、とても嬉しいです」と笑顔を見せました。
そして「一人の誰かの声や勇気が、周りの人や、社会を動かしていくというお話なのですが、誰かを思うことや、少し勇気をもらえるような作品になっていたらいいなと思います」と、作品に込めた思いを伝えています(シネマトゥデイより)。
タイトルの「ファーストボイス」には、まさに最初に声を上げた人という意味が重なっているように感じます。
考察|天然キャラと社会派作品、そのギャップが強み
ここからは私の考えです。綾瀬さんの天然発言は、これまでも舞台あいさつやバラエティでたびたび話題になってきました。今回も見出しになったのは「天然」の部分でしたが、私はそれが作品にとってプラスに働いていると思います。
ハラスメント裁判というテーマは、どうしても「重そう」「難しそう」と身構えてしまう人がいるはず。そこに綾瀬さんのあの柔らかい笑いが入ることで、「ちょっと見てみようかな」というハードルがぐっと下がるんですよね。実際、天然発言のニュースをきっかけに、この映画や福岡の裁判のことを初めて知った人も多いのではないでしょうか。
そして、作品の中身は「一人の声が社会を変える」という、今の時代にこそ響くメッセージ。職場での理不尽に悩んだことがある人なら、きっと誰かの顔を思い浮かべながら見ることになると思います。綾瀬さんの「お人よし弁護士」がどんなふうに戦うのか、私もぜひ劇場で確かめたいと思っています。
まとめ
綾瀬はるかさんが10月2日、主演映画『ファーストボイス』の初日舞台あいさつで、モデルの弁護士に会いに行った話の途中「監督も一緒に…いなかったか」と天然発言を見せ、会場を和ませました。作品は1989年に福岡で起きた日本初のセクハラ裁判に着想を得たフィクションで、綾瀬さんは「少し勇気をもらえるような作品に」と思いを語っています。
よくある質問
映画『ファーストボイス』の公開日は?
2026年10月2日に公開されました。同日に東京・丸の内ピカデリーで初日舞台あいさつが行われています。
綾瀬はるかさんの役は?
お金にならない案件ばかり引き受けてしまう、お人よしの弁護士・朝日道子です。実際の裁判で原告側代理人を務めた2人の女性弁護士がモデルです。
『ファーストボイス』は実話なの?
1989年に福岡で提訴された日本初のセクハラ裁判に着想を得たフィクションです。
出演者は?
綾瀬はるかさん、ファーストサマーウイカさん、松本穂香さん、水川かたまりさん(空気階段)、鈴鹿央士さんらが出演し、監督は前田哲さんです。
天然発言の内容は?
モデルの弁護士に会った話で「監督も一緒に…」と言いかけ、実は監督は同行しておらず1人だったと気づいて「1人でした」と照れ笑いしました。
モデルになった裁判の判決は?
1992年4月16日に福岡地裁で原告が全面勝訴し、元上司の不法行為と会社の使用者責任が認められました。
(出典:シネマトゥデイ、モデルプレス、日刊スポーツ(Yahoo!ニュース)、オリコン(Yahoo!ニュース)、日本経済新聞、Yahoo!ニュース 特集)
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