朝井リョウが“本業以外”で話題|ハロプロダンス、謎の飛行物体、著者紹介までバズる理由と本屋大賞『イン・ザ・メガチャーチ』

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本とヘッドホンが置かれた机のイメージ

2026年の本屋大賞作家・朝井リョウさんが、小説以外の活動でも次々と話題になっています。Juice=Juiceの曲をキレキレに踊る動画、謎の飛行物体と戦う動画、そして本のカバーに書かれた「著者紹介」までがバズる――。東洋経済オンラインはこの現象を「SNS時代の新たな文化人」と分析しました。

「なんで小説家が踊ってるの?」と思った方も、「朝井がまた…」とニヤッとした方も。朝井さんの“本業以外”の顔と、なぜここまで人を引きつけるのかを、プロフィールや代表作とあわせて整理していきますね。

朝井リョウさんの“本業以外”の活動とは?話題になっている4つのこと

東洋経済オンラインの記事で紹介されていた、朝井さんの“本業以外”の活動をまとめるとこうなります。

活動 内容
ダンス動画 9月に話題。Juice=Juiceの『盛れ!ミ・アモーレ』を、作家の柚木麻子さんが歌い、朝井さんとタレントのでか美ちゃんが踊る
ラジオ・ポッドキャスト 「オールナイトニッポン0」「高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと」などを担当。2026年2月からはポッドキャスト「信頼できない語り手」
募集動画 岐阜市の「ぼくのわたしのショートショート発表会」の募集動画で、小説家の中村航さんと“謎の飛行物体”を撃破
著者紹介 本のカバーの著者紹介に、ふざけた一文が仕込まれていて「宝探し」のように楽しまれている

小説家がアイドルの曲で踊ったり、飛行物体と戦ったり……文字にするとかなり不思議ですよね。でも、どれもSNSで「朝井がまた何かやってる」と楽しまれているのがポイントです。

(出典:東洋経済オンライン(Yahoo!ニュース))

“本業”はどれほどすごい?朝井リョウさんのプロフィールと受賞歴

まずは本業のおさらいから。朝井さんは1989年、岐阜県生まれの小説家です。

年 出来事
2009年 『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー
2013年 『何者』で直木賞を受賞
2021年 『正欲』で柴田錬三郎賞を受賞
2026年 『イン・ザ・メガチャーチ』(日本経済新聞出版)で本屋大賞を受賞

『桐島』『何者』『正欲』はいずれも映画化されています。平成生まれの作家として、トップクラスの人気と実績を持つ人なんですね。

本屋大賞の発表は2026年4月9日。全国の書店員が「一番売りたい本」を投票で選ぶ賞です。受賞作『イン・ザ・メガチャーチ』は、アイドルなどの“推し”を応援する「ファンダム」をテーマにした物語で、作家生活15周年の記念作品でもあります。

日経BOOKプラスのインタビューで朝井さんは、受賞の連絡を受けたときは「まさか」という気持ちだったと明かしています。さらに想定外だったのは「普段はビジネス書を読む層に届いている」実感があったこと。日経新聞での連載ということもあり、いわゆる小説好きではない層からの反響が、これまでの本より多かったそうです。

(出典:秋田魁新報(共同通信配信)、日経BOOKプラス)

無人のライブハウスのステージのイメージ

著者紹介がバズるって本当?「このスペースを死角と断定」

個人的に一番おもしろかったのが、この「著者紹介」の話です。

本のカバーの折り返しにある著者紹介は、ふつう生年月日や受賞歴、代表作が並ぶだけ。正直、あまりじっくり読まれない場所ですよね。

ところが朝井さんの本では、略歴と一緒に「いよいよ若手ぶれなくなってきた事実に震える」「このスペースを死角と断定」といった一文が書かれているそう(いずれもエッセイ『そして誰もゆとらなくなった』より)。“読まれない場所”であることを逆手に取った遊び心が、「宝探し」のように楽しまれているのだとか。

記事を書いたネットメディア研究家の城戸譲さんは、これをお笑いの「フリ」と「ボケ」にたとえています。「どうせ無味乾燥な経歴が書いてあるだろう」という読み手の思い込みがフリになり、そこに異質な言葉が混ざることでボケになる。この落差が効くのだという分析です。

しかも、こうした小ネタは短くて、それだけで完結しています。作品を読んでいなくても、小説家だと知らなくても楽しめる。この「間口の広さ」こそが人気の土台だと、記事は指摘しています。

なぜ小説家がハロプロを踊るの?筋金入りの“ハロヲタ”だった

ダンス動画を見て「なぜ急に?」と驚いた方もいるかもしれません。でも実は、これは突然の出来事ではないんです。

朝井さんは、ハロー!プロジェクト(ハロプロ)のファン、いわゆる“ハロヲタ”としても知られています。Juice=Juiceもハロプロのグループ。音楽誌『CDジャーナル』では2015年からハロプロを語る連載が続いていて、2026年9月にはそれをまとめた『柚木麻子・朝井リョウ・でか美ちゃんの宇宙のどこにも見当たらないようなハロプロの話を50万字しよう』が発売されました。

つまり、あのダンスは長年のハロプロ愛の“通常運転”。それでも世間的には「なんで小説家が踊るの?」という意外性があり、そのギャップがおかしさにつながっている、というわけです。

記事では、朝井さんは「たまたま“文章”を主戦場にしているだけで、さまざまな角度から見ても『表現者』と言える存在」だとまとめられています。この言い方、すごくしっくりきました。

(出典:東洋経済オンライン(Yahoo!ニュース))

ラジオでも人気|オールナイトニッポン0からポッドキャストまで

朝井さんの“しゃべり”のおもしろさも、ファンの間では有名です。担当してきた番組を並べてみると、その長さに驚きます。

  • 2015年から1年間:歌人の加藤千恵さんと「オールナイトニッポン0」
  • 2017~2021年:「高橋みなみと朝井リョウ ヨブンのこと」
  • 2026年2月~:加藤千恵さんとのポッドキャスト「信頼できない語り手」

いずれもニッポン放送の番組です。10年以上にわたってラジオやポッドキャストで話し続けている小説家は、なかなかいないのではないでしょうか。文章だけでなく、トークでも“朝井節”が楽しめるのは、ファンにとってうれしいところですよね。

夜空に浮かぶ不思議な光と街並みのイメージ

「小説家なのに」が「朝井リョウだから」に変わる理由

東洋経済オンラインの記事で、私が一番うなったのがこの部分です。

ふつう、職業のイメージと本人の振る舞いがかけ離れていると、見る側は戸惑います。たとえば俳優さんのおもしろトークに「作品の中の姿だけを見たい」と反発する人もいますよね。

でも朝井さんの場合は、好きなものに深く入り込み、どうすれば人にも伝わるかを考える、という同じ人物の輪郭が、文章にも会話にもダンスにも表れている。だから見る側の中で「作家が別分野に越境した」という区切りが薄れ、「小説家なのに」から「朝井リョウだから」へと変わっていく――というのが記事の分析です。

記事はこれを、同じブイヨンを使って、ラーメン屋・カレー店・フレンチを展開する飲食店にたとえていました。入り口はバラバラでも、常連になった客は“ブイヨンの味”そのものにハマり、ほかの店にも足を運ぶようになる。入り口は別々でも、たどり着く“味”はひとつ、というわけです。

考察:踊る小説家が、本の新しい入り口になっている

ここからは私の感想です。

朝井さんの本業以外の活動を見ていて思うのは、それが結果的に「本への入り口」になっているということです。ダンス動画で朝井さんを知った人が、「この人どんな小説を書いてるの?」と調べて『イン・ザ・メガチャーチ』を手に取る。そんな流れは、きっと少なくないはずです。

しかも『イン・ザ・メガチャーチ』のテーマは、まさに“推し”とファンダム。ハロプロを愛し、推し活の熱も、その危うさも身をもって知っている朝井さんだからこそ書けた物語なのかもしれません。本業と本業以外が、ちゃんとつながっているんですよね。

日経BOOKプラスのインタビューで朝井さんは、本は「計算とか戦略みたいなものが通じない」生き物だと話しています。一方で、15周年のお祭りとして、発売の約2か月前にコンテンツスケジュールを公開したいと自ら提案したことも明かしています。狙いすぎず、でも届ける工夫は惜しまない。そのバランスこそが、朝井さんが「SNS時代の新たな文化人」と呼ばれる理由なのだと、私は感じました。

次はどんな形で「朝井がまた…」と言わせてくれるのか。新作とあわせて、楽しみに待ちたいと思います。

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“推し”とファンダムを描いた本屋大賞受賞作を読んでみたい方はこちら。朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』をチェックできます。

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まとめ

2026年の本屋大賞を『イン・ザ・メガチャーチ』で受賞した朝井リョウさんが、ハロプロ曲のダンス動画、ショートショート発表会の募集動画、ラジオ・ポッドキャスト、本の著者紹介など、“本業以外”の活動でも話題になっています。東洋経済オンラインは、どの活動にも同じ人物像が通っていることで「小説家なのに」が「朝井リョウだから」に変わり、「SNS時代の新たな文化人」のモデルになっていると分析しています。

よくある質問

朝井リョウさんが踊った曲は何ですか?

ハロー!プロジェクトのグループ・Juice=Juiceの『盛れ!ミ・アモーレ』です。作家の柚木麻子さんが歌い、朝井さんとでか美ちゃんが踊りました。

朝井リョウさんは本屋大賞を何の作品で受賞しましたか?

2026年の本屋大賞を『イン・ザ・メガチャーチ』(日本経済新聞出版)で受賞しました。ファンダムをテーマにした小説です。

朝井リョウさんの代表作は何ですか?

デビュー作『桐島、部活やめるってよ』、直木賞受賞作『何者』、柴田錬三郎賞受賞作『正欲』、本屋大賞受賞作『イン・ザ・メガチャーチ』などがあります。

朝井リョウさんの著者紹介がおもしろいって本当ですか?

本当です。エッセイ『そして誰もゆとらなくなった』の著者紹介には「このスペースを死角と断定」といった一文があり、読者の間で話題になっています。

朝井リョウさんのラジオ番組は今もありますか?

2026年2月から、加藤千恵さんとのポッドキャスト「信頼できない語り手」(ニッポン放送)を担当しています。

朝井リョウさんの出身地はどこですか?

1989年生まれ、岐阜県出身です。

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